2017年4月に滋賀大学は日本国内初のデータサイエンス学部を設立した。データサイエンス界隈では大きな話題となり、多くの人が注目していたことだろう。
滋賀大学のデータサイエンス学部1期生が2021年3月に卒業を迎えることにあたり、同大学は2021年1月19日に、卒業予定者の内定先企業を発表した。
NECやNTT、ソフトバンク、花王、京セラ、日本航空など大手企業多数
発表によれば、滋賀大学データサイエンス学部の卒業予定生は、NECソリューションイノベータ、NTTドコモ、ソフトバンク、中電シーティーアイ、フューチャー、マクロミルなどのIT・コンサルタント等の情報産業系への就職がおよそ4割あるそうだ。
そのほか、花王や京セラ、KOKUSAI ELECTRIC、島津製作所、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、帝人、三菱重工業をはじめとするデジタルトランスフォーメーションに取り組む製造業系のほか、日本航空や西日本旅客鉄道といったインフラ業、SMBC信託銀行やトヨタファイナンス等の金融業への内定もあるなど、非常に幅広い進路であると明かされている。
また、令和3年3月の卒業予定者ではないものの製薬や医療機関、臨床検査機関などへの進路も想定しているという。
>> 滋賀大学 学部NEWS
2021年度からデータサイエンス認定制度を開始、早稲田大学
滋賀大学だけでなく、さまざまな大学でデータサイエンスに関する科目や取り組みが始まろうとしている。
早稲田大学は2020年12月17日、全学部・研究科の学生約5万人に向けに、オリジナルのデータサイエンス認定制度「データ科学認定制度」を創設すると発表した。すべての学部・研究科の学生がオンデマンドで24時間、どの場所からでも統計・データ科学を基礎から学習できる。開始は2021年度から。
本認定制度では、履修者のデータ科学に関する能力を保証するために「リテラシー級」「初級」「中級」「上級」といった4つの級を設置する。まずは2021年度にリテラシー級・初級を設置し、2022年度からは中級、2023年度からは上級の認定を開始予定とのこと。
また、各級の定める要件を満たした学生には、修了証明書を発行する。早稲田大学は本認定制度を創設することで、履修学生は文系理系問わず、相応のデータサイエンスに関する素養を身に着けられるとうたう。
さらに、学んだ知識や経験は就職後のキャリアでも活用でき、在学時の学びが卒業後の活動にも生かせるため、学生に多大なメリットを提供できる可能性があるとのこと。早稲田大学は本発表に際して、多くの学生が本認定制度を活用してデータサイエンスに関する素養を高め、キャリアの可能性を切り開くことを期待するとしている。
>> 早稲田大学 Topic