デジタル庁がCAIO(Chief AI Officer)の公募を開始

デジタル庁(6月7日現在仮名称)は6月4日から、非常勤の国家公務員としてCAIO(Cheif AI Officer)の採用を開始し、募集要項を公式ページで公開した。任期は採用された日から令和4年8月31日までの間とされている。

>>Chief AI Officer / CAIO 採用内容|デジタル庁創設に向けた準備サイト

今回の「第三弾・中途募集」で募るのは、CAIOのほかCTO、CIO(Chief Innovation Officer)、CTrO(Chief Transformation Officer)などのCxO職が中心。前回まで募集していた「データアーキテクト」「iOSエンジニア」「プロジェクトマネージャー」らに比べ、より上位レイヤーで業務を推進していく。


公式ページよりデジタル庁の組織体制(予定)

公式ページによると、CAIOは「デジタル庁におけるデータ及びAI領域における最高責任者として、各省庁が保有するデータの整備および利活用、AI技術の横断的活用、標準化、AI倫理を含めたルール作りを通じた、データの観点から行政のあり方に関する抜本的な改革についてのリーダーシップを発揮する役割」を担うということだ。具体的な業務内容は以下のとおり。

  • 日本全体の将来像を俯瞰したAI戦略、データ戦略の策定および助言

  • 機械学習や深層学習技術を用いたイノベーション政策の立案

  • 政府および自治体で標準的に利用可能なAIアルゴリズムの開発

  • 公共分野におけるAI技術の活用による効率化とユーザー利便性の向上

  • 各省庁横断で活用されるデータ活用方法の策定

  • 上記を通じた行政プロセスの適正化に関する企画立案

  • AI倫理やデータガバナンス、コンプライアンスに関するルール作り

  • デジタル庁内外のAI人材、データ活用人材の育成およびトレーニング

「AI」Officer という名称ではあるものの、データ活用・分析スキルを強く求められるようだ。応募条件でも、ミッションへの共感やAI倫理、コンプライアンス等の知見に加え以下を必要条件として定めている。

  • 機械学習、深層学習等のAI領域における経験5年以上
  • 経営陣としてデータ戦略・AI戦略の策定に深く関わった経験及びそれに基づくBPRの企画立案、実装の経験
  • 組織横断的な複数のプロジェクトをAI活用・データ活用の観点から主導した経験
  • 大規模データに対する処理・利活用に求められるデータ基盤とその処理パイプライン設計、およびそれを活用した経営的意思決定の経験
  • 分析と機械学習についての基礎的な知識及び実務での活用経験

歓迎条件も「行政組織におけるデータ利活用の検討に携わった経験」「海外主要国における政府機関のデータ利活用・AI利活用事例に関する知見」などが含まれ、経験豊富な人材を求めていることがわかる。

CAIOの採用予定人数は1名、応募締め切りは6月24日の18時15分だ。

>>中途採用|デジタル庁(準備中)